なぜ打錠前に顆粒化するのか

打錠とは、粉体に圧力を加えて錠剤を製造する工程です。圧縮される粉体は臼への充填性(流動性)や圧縮成型性が良好でなければならず、このためには適切な粒子径分布と形状を有し、摩擦特性や変形性が優れていることが必要です。一般に、粒子径の小さい粉体は流動性が悪く、打錠機への供給が不安定になる可能性があります。そこで、打錠前に原料を混合し、顆粒化(造粒)することで、粉体の流動性を高め、打錠時の質量均一性を確保することができます。
さらに、顆粒化は錠剤の成型性や硬度、崩壊性などを調節可能であり、製剤均一性の確保も容易にします。

課題

  • 原料の不均一性、混合のムラ
  • 粒子径のコントロール
  • 次工程へのハンドリング

求められること

  • 均一な混合(含量均一性)
  • 顆粒の流動性(粉体流動性)の良さ
  • 次工程への安定したハンドリング

参考︓竹内洋文, 有馬英俊, 平山文俊, 山本浩充 編. 最新製剤学. 第4 版. 廣川書店, 2016.

課題解決のご提案/打錠前顆粒の造粒 処理事例

アイリッヒ クリーンラインを用いた、打錠前顆粒の造粒事例をご紹介します。
処理前後の顆粒の状態を写真で比較し、造粒の効果を視覚的にご確認いただけます。

処理前のSEM 画像

粒子が小さく、不均一。流動性が低い状態。

処理後の顆粒

混合・造粒工程を経て、粒子が大きくなっている。

処理後の顆粒(球形化)

混合・造粒工程を経て、粒子が大きくなっている。加えて、球形に近い形に成形されている。

処理前後の粒度分布変化(処理の一例)

造粒前は粒子が細かく、目開きが小さい範囲で篩上割合が高くなっている。
造粒後は粒子が凝集し、目開き180〜355μm 付近で篩上割合がピークを示す、滑らかな山型の分布へと変化している。
このことから、造粒工程により粒度分布が均一化されたことが分かる。

ツールセット(スクレーパ)による付着自動かき取り

ツールセットが混合パン(混合容器)内壁への付着を自動でかき取ります。処理中の手動でのかき取り作業が低減されると同時に、壁面に付着した粒子が除去され、全体の混合が均一化されます。
作業者の曝露リスクの低減・粒度分布の偏りの抑制・高い歩留まりの確保につながります。

吸引型製品排出装置 EIRICH Smart Discharger

本処理に適した処理品の排出方法として、空気輸送式の排出装置をご紹介いたします。
混合パン内部にノズルを差し込み、上部の接続ホースから吸引した原料を排出。製品排出完了までオペレータの介入が不要で、処理品を壊すことなく排出できるというメリットもあります。
また、排出先は製品の保管容器、次工程など任意に選択が可能です。
※本装置はオプションとなります。

関連動画のご紹介

ミキサーの仕様と混合原理のご紹介

ミキサーの仕様と混合原理のご紹介動画(所要時間2 分)です。

導入企業様の声

「打錠に適した造粒顆粒ができるので、以前よりも硬度の高い錠剤が安定して作れるようになりました。」

「付着対策がしっかりしているので、手動でのかき取り作業が不要になりました。」

「以前使っていたものよりも、均一に混ざりやすく、ダマになりにくい点が気に入っています。」

製品のご紹介

アイリッヒ クリーンラインは、アイリッヒ インテンシブ ミキサーの持つ独自の混合原理はそのままに、医薬品・食品および高機能材料など、高い衛生管理が要求される原料処理用として開発されました。洗浄性や耐腐食性に配慮したハイジェニック仕様で、衛生的な状態を容易に維持することができます。大きく分けて日本製とドイツ製の二つのシリーズがあり、日本製は医薬品や健康食品分野などのお客様からのニーズに応えて、独自にGMP における機器設計、製造、検査、据付、試運転の要求事項への対応が可能です。

アイリッヒの混合原理の特⻑

①偏⼼した位置で撹拌するロータ⼯具(撹拌⼯具)
 ロータ⼯具の形状、回転⽅向や回転数の変速域を⽤途に合わせて選定可能
②ツールセット(スクレーパ)
 混合パンの内壁や床に付着した原料をかき取り、同時にロータ⼯具への効果的な原料移動を促進
③混合パン(混合容器)
 回転によって、混合容器内のすべての原料を連続的にロータ⼯具へ供給

クリーンラインの特長

  • ロータ工具の形状を選択し、回転速度を調節することにより、最適な原料処理を実現
  • せん断力を調整することにより、粒子のサイズや密度をコントロールし、粒度分布はD50=200μm 未満〜1mm 程度など調整が可能
  • ダブルジャケット構造で温度コントロールをすることにより、冷却・加熱造粒や温度変化に敏感な原料の処理が可能
  • 混練およびその後のスラリー化の両処理において、すぐれた原料の循環と分散が可能

アイリッヒ クリーンライン

GMP 対応も可能なハイジェニック仕様のミキサーです。

型式 有効容量
(L)

逆噴射ノズル

冷却加熱 GMP対応 処理品の排出
C5型 5 × エア/液体

混合パン脱着式

C40型 40 エア/液体 混合パン傾動式/ESD
C400型 400 エア/液体 ESD
※ESD︓EIRICH Smart Discharger(吸引型製品排出装置)

製品詳細はこちら

弊社テクニカルセンターのテスト機の設置状況は こちら をご確認ください。
より詳しくお知りになりたい方は、お問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。

関連リンク

少量の原料処理テストより承ります

日本アイリッヒのテクニカルセンターでは、最小1Lから最大400Lまでのテスト機を取り揃えており、少量の原料処理テストからスケールアップテストまで幅広いニーズに対応しております。経験豊富なスタッフがお客様の最適な原料処理方法をご提案いたします。

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